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低音部感音難聴の症状

片耳の閉そく感が主な症状です。
具体的には
・耳から「ボーン」という音がする
・耳が何か詰まった感じがする
・高所に登った時の感じがする
・トンネルに急に入った時のような感じ
といった症状を感じることが多いです。

人によってボンボン、ポコポコ、ピーン等 音がする方もいます。

朝は比較的軽かったものの、疲労が溜まる夕方には症状が強くなる等
一日の中でも症状は変化します。
よく眠れた翌日は症状が軽いのも特徴です。

片耳が急に全く聞こえなくなる突発性難聴とは異なり、耳の違和感が主な症状です。
徹夜で宿題を頑張ったお子さんから、お孫さんのお守りで疲労した年配の方まで幅広い年齢の方がおみえになります。
天気が悪い日は多くの方が耳の違和感で耳鼻科を受診されます。

低音部感音難聴の原因

疲労やストレス、何よりも睡眠不足が引き金である日突然発症することが多い疾患です。
また、三半規管や神経に負担をかける気圧の低下(雨や台風)も要因として考えられます。

発症しやすい時期

年度末~初めで何かとストレスがかかる為、また気候も安定しないこともあり、春が一番起こりやすいです。
気圧低下や寒暖差があり、天候不順の多い秋~初冬も要注意です。

診断と治療、対策

診断のために、まずは聴力検査を実施します。

低音の聴力が特徴的に弱っている(赤線:左側が凹んでいる)ことを確認します。

治療としては、神経の調子を整えるビタミンB12(メコバラミン)や、もともと体の中にある成分で、神経周囲の細い血管の血流を助けて神経に栄養を届きやすくするアデノシン(アデホス)など、サプリメントのような薬剤を使用し、症状を和らげます。
神経は浮腫んで弱るため、浮腫み取りのお薬を使うこともあります。
口当たりはまずいですが、効果が期待できる液体の薬(イソバイド)や漢方薬(柴苓湯)などです。

回復が思わしくない場合や難聴の程度が強い場合には、
強力に炎症やむくみをとるステロイド薬(プレドニン)を使用することもあります。

この疾患は体に負荷がかかり、聞こえの神経に症状が現れた状態です。
日常でできる低音部感音難聴の特効薬は、何よりも十分な睡眠です。
規則正しく、夜にぐっすり眠れると若い方はそれだけで治ることが多いです。
睡眠不良の方には安定剤や睡眠薬をお出しすることもあります。
短時間の昼寝も疲労改善という意味で非常に効果的です。目をつぶって静かな場所で休めるとよいでしょう。

耳の症状は、風邪の様に咳止めや鼻炎薬を飲んで気合で乗り切るというわけにはいきません。
無理をすると、めまいや耳鳴り、顔面神経麻痺や、顔面けいれん等、更に辛い症状が出ることもあります。

低音部感音難聴は頑張りすぎ、不摂生のサインでもあります。
気づかないうちにストレス、疲労をため込んでいるのかもしれません。体をいたわって休めてください。
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